「建設とテクノロジーの架け橋に」をビジョンに、建設分野のソリューションを提供するONESTRUCTION 株式会社(本社:鳥取県鳥取市、代表取締役:西岡大穂 、以下:弊社)は、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科 i-Constructionシステム学寄付講座(所在地:東京都文京区)の特任准教授である全邦釘先生とともに、openBIMに関する共同研究を開始したことをお知らせいたします。
日本におけるopenBIM®︎普及の課題
現在、日本におけるopenBIM®︎普及にはいくつか課題が存在します。
- openBIMにおいてIFCを正しく活用するには、IFCを取り巻く様々な技術標準をシームレスに用いることが重要だが、日本国内ではIFCばかりが注目されており、そのことから間違った認識がユーザに広がってしまっている
- 既存BIMオーサリングツールのIFC機能実装不足
- 既存IFCビューワの実装不足
- 学術的研究者の不足(特に若手研究者)
大きく分けると、上記の4つがopenBIM浸透のネックとなっており、ユーザに誤った認識を広めてしまっています。これらの課題解決をリーディングできる企業は存在しませんでした。
日本におけるBIM/CIM研究者の不足、査読付き英語論文の不足
日本における研究者は年々減少しており、例えば建設業界に着目すると、BIM/CIMに関する研究者は高齢化が進み、退官される先生がたが増えている一方、若手研究者は他分野と比べてBIM/CIM分野は大変少なく、日本のBIM/CIM分野の研究状況は危うい状態です。
このような状況により、日本人のBIM/CIM分野における査読付き英語論文の発表数についても、日本語論文に比べて大変少なく、グローバルにおける日本の高度な研究への着目度はますます低下しています。
共同研究概要
今回の共同研究における内容は以下の通りです。
- インフラ分野に応じた実践的なIFCの設計とサンプルモデルを作成する
- 従来のIFCによるデータ交換の問題・解決方法について整理する
- openBIMワークフローと日本国内における実務フローのマッピングを行う。
本研究の成果は論文として、随時まとめていき、Web of scienceのいずれかの雑誌に投稿予定です。またbuildingSMART Internationalの主催する海外サミットや開発者会議においても積極的に発表していきます。
日本でNo.1のopenBIM企業として、openBIMの技術的課題をグローバルな目線で解決し、価値ある論文と分野開拓をリーディングする
東京大学との共同研究を通じて、弊社のような国内No.1のopenBIMに関する技術力を持ち、かつ若手人材が多数在籍する企業が先導して、世界に認められる査読付き英語論文を書き、日本のBIM/CIM分野における研究者を輩出していくことが使命であると考えています。
そして、東京大学と共に、日本のopenBIM浸透を、現場目線と研究目線の両方を大事にしながら、弊社が建設業界の中でopenBIMの浸透をリーディングしていきたいと考えています。