openBIM®ドメイン開発
openBIM®に関する豊富な知見と技術力、国際協調プロジェクトに参画経験を持つ弊社の事業開発を紹介します。
openBIM ® は、「建築・土木業界におけるデジタルデータのアクセシビリティ、使いやすさ、管理、持続可能性を向上させることで、BIMの利点を拡張する」概念のことです。
弊社は、openBIM ® を提唱するbuildingSMART Internationalの進める様々な国際協調プロジェクトに複数参画しており、openBIM®を取り巻く様々な技術標準へ技術提供を行っています。
また、buildingSMART Internationalの日本支部であるbuildingSMART Japanの最大スポンサーを務める弊社では、日本国内においてもopenBIM®に精通した企業として標準策定へ貢献しています。
openBIM®という概念を推奨している弊社では、openBIM®に準拠したプロダクト開発、openBIM®ワークフローの設計、R&Dによるユースケースの開発、Data Directoryに代表されるopenBIM®の技術標準の設計、知見の配信などを行っています。
ワークフローの設計
弊社では、openBIM®ワークフローを独自に定義し、国際向けにその具体の提唱を行っています。様々な技術標準が存在するopenBIM®においては、それらの役割を正確に理解し、交通整理する必要がありますが、これら能力を持ちうるのが弊社です。
R&D、ユースケースの開発
openBIM®を活用したいと考える企業様や行政様向けに、当社の技術力と知見を用いたR&D及びユースケースの開発の協業を行うことで、建設プロセスを最適化していきます。以下は案件例です。
●IPAと協働し、IFCを用い、スマートビルのデータモデル作成及びAPIの標準仕様の規定
データモデル生成プロセスの詳細仕様を検討し、IFCデータを当該仕様に沿って実際にデータ変換・合成処理を行うことで、スマートビルのデータモデルが生成できることを検証しました。
●openBIM®︎を主とした自社プロダクト、「OpenAEC」シリーズの開発
BIMにおける情報伝達の高度化の為には、Linked Dataつまり機械処理可能な構造データによる情報統合、活用が必要不可欠です。Linked dataはISO12006により設計する必要があります。その方法論やRDF(Resource Description Framework)等のオントロジーに基づいて設計された辞書や、様々な国の基準類が「bSDD」として、buildingSMART Internationalから配信されています。
bSDDに登録された辞書は、openBIM®ワークフローにおいて、BIMツールによるIFCデータのデリバリーへ接続されますが、現在そういったツールは提供されていない為、openBIM®のプロフェッショナル集団である弊社が世界に先駆けて、BIMオーサリングツールのplug-inを開発し、提供を開始しました。
本plug-inを用いることで、BIMデータを規格化することが可能です。誰でも簡単にBIMオーサリングツールにより作成するモデルに対して、bSDDに登録された情報を迅速に流し込むことが出来ます。bSDD上でLinkされた辞書同士の情報を相互に変換・翻訳しながら、BIMに従事する技術者は1つのResourceのみを参照するだけで正しいBIMデータを作成することが可能です。
技術標準の設計、配信
●buildingSMART Data Directory(bSDD)
bSDDとは、建設分野で使用されるデータに関する情報(意味、他のデータとの関係、プロパティ、使用法、形式など)一式まとめて辞書と呼ばれるデータベースの配布を容易にするためのWeb検索サービスです。データベースの設計方法論やコンセプトはISO12006-3やISO23386に準拠しています。
bSDDのコンテンツは、さまざまな組織によって公開された辞書で構成されており、各辞書は、Class、Propertyという2つのフィールドで主に構成され、これらは互いに、または他の組織によって公開された辞書と関連する可能性があります。bSDDを配信することの出来る組織は以下のList organizationsに記載されており、日本企業では2024/4/1時点で、唯一弊社がbuildingSMART Internationalより登録されています。現時点では、日本語の辞書は弊社のみが辞書データベースを配信出来ます。
https://search.bsdd.buildingsmart.org/uri
既に多くの公開されている建設基準をbSDDへ変換する作業を進めており、Linekd Dataとなるべき辞書の設計と配信をbSDDで実施しています。
●Information Delivery Specifications(IDS)
IDSとは、発注者が受注者に対してどのような情報をどのようなレベル(度合い)でIFCデータの中に求めるかを定義したXML形式で記載されるファイルです。基本的にIFCデータと一緒に運用します。建設プロジェクトごとに求められる要件はそれぞれ違うため、各プロジェクトごとのIDSを設計する必要があります。弊社ではプロダクトを通じて、工種ごとの共通IDSを配信しており、登竜門として使用できるデータセットを配信しています。
●Industry Foundation Classes(IFC)
openBIM®ワークフローのコアであるIFCが持つ様々なエンティティと建設オブジェクトのマッピングを設計しています。これらのマッピングが無いと、IFCを適切にエクスポート出来ない為、情報の欠落など障害が発生してしまいます。マッピングについてはbSDDに掲載して配信しており、今後様々な工種に対応する予定です。
国際協調プロジェクトの推進
●buildingSMART International Strategic Project
bSIは、業界の整合性、生産性、持続可能性を高めるために必要な標準とサービスを提供し、建築環境をサポートするためのStrategic Projectsに着手すると宣言しています。Strategic Projectsは、「IFC Validation Service」、「Software Certification」、「bSDD」、「IFC 4.4」、「IFC 5」、「Professional Certification」、「Project Enterprise Certification」、「openBIM Game」、「Business Value Capture」の計9つのトピックで構成されています。このうち、弊社は「bSDD」について、特に関与し、ユースケースの開発及び提供、ソフトウェアアプリケーションの開発をサポートしています。Strategic Projectsについての詳細はこちらをご確認ください。
●Infrastructure Domain Steering Committee WG4 “bSDD for Infrastructure”
buildingSMART GermanyのMirbek Bekboliev氏をWGリーダーとし、Infrastructure DomainにおけるbSDD(buildingSMART Data Dictionary)の標準策定に取り組んでいます。弊社は、建設業界におけるLinked-Dataの標準設計に携わることで、今後のLinked-Dataの未来構築に貢献しています。
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